転職

失業給付は失業生活の大きな財源。仕組みを知ってしっかり手続きしよう

失業保険

失業給付の受給資格を確認しよう

よく「会社を辞めたら失業保険が貰える」と言う人がいますが、失業保険なんていうのはどこにも存在しません。本当は「雇用保険の基本手当(失業給付)」というのです。

それからタダで貰えるものでもありません。失業給付は次に示す条件を満たす人が受けられるのであって、誰にでも給付されるものではないのです。

ただし、在職中は(この日のために)給料から毎月保険料が天引きされていたのですから、タダでもらうのではなく、もらって当然の権利があるわけです。

ですが、今のあなたに受給資格があるかどうかが問題なわけです。その受給資格とは次の通りです。

  1. 失業状態であること
  2. 離職する日以前の1年間に被保険者期間が通算して6ヵ月以上あること
  3. 被保険者の資格喪失の確認ができること
  4. 公共職業安定所に求職の申し込みをしていること

①の失業状態というのを甘く考えていると後でショックを受けます。

本業の方は辞めてしまったけど趣味とかサイドビジネスでバッチリ稼ぎまくっている人が、それを隠して失業給付を受けると「不正受給」ということで給付金の返還だけならまだしも訴訟問題になることもあるのだそうです。

ここでいう「失業状態」というのは、ただ会社を辞めてゴロゴロしているのもダメなわけで、「現在就職の意思と能力があり、いつでも就職できる状態にあり、積極的に仕事を探しているが見つからない状態」にあることをいうのです。

②は、ちょっとややこしいですが、要するに退職するまでの1年間のうちに半年以上は正社員として働いていたということです。

通算とありますから、転職して複数の会社を経験していても合計して6ヵ月以上の被保険者期間があればよいという意味です。

ただし、失業給付を受けたことがある場合は、それ以前の被保険者期間はカウントに入れることはできません。

③は、離職票を提示すればすぐ確認がとれますね。

④は、①の条件の裏付けともなります。そのために、受給手続きの際には「求職票」を記載して求職の申し込みをすることになります。

これ以外にも、独立自営の準備にかかっている人や病気やけが、妊娠などで今すぐ働くことができない人(受給期間延長を申請することができる)は、この資格がないことになります。




失業給付を受けるための手続き

失業給付を受けるなら、その手続きはなるべく早めに開始してください。会社を辞めてしばらくはハワイで骨休めでもしようかなどとのんびり構えていると、せっかく貰えるものも少なくなってしまうこともあるのです。

失業給付が給付される期間(受給期間)は「退職日の翌日から1年」と決められています。

しかも手続きをしてもすぐに支給されるとは限りません。手続きが遅れると、その分支給開始時期も遅れますから、給付所定日数分まだ支給されていなくても受給期間満了とともに支給は打ち切りになってしまいます。

では、手続きに必要なものをあげましょう。

  • 雇用保険被保険者証
  • 離職票(会社から退職後10日以内に受け取る)
  • 住民票や運転免許証など、あなたの年齢、住所が確認できるもの
  • 写真1枚(正面上半身を映した縦3センチ横2・5センチのもの)
  • 印鑑

これらを持参して、まずはあなたの住所の近くのしつぎょうきゅうふをうけるためのてつづきハローワークへ行きましょう。

では次に失業給付の受給手続きの手順を説明しましょう。ハローワークに行けばすぐにお金が手に入るなんて甘い考えはすこれですぐに吹っ飛ぶはずです。

  1. ハローワーク(公共職業安定所)の「相談コーナー」で備え付けの「求職票」に記載して求職の意思表示をする。ここで求人状況や就職活動についてアドバイスを受ける。
  2. 「雇用保険受給課」で前述の5つの提出物を出して、受給資格の確認を行う(受給資格決定日という)。
  3. 1週間後の受給説明会に出席し、受給のための手続きや認定日などの説明を受け、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申請書」を受け取る。次にハローワークに来る「失業認定日」が通知される。
  4. 以後、指定された「失業認定日」に出頭する。この失業認定日には必ず本人が出頭すること。指定された日時に来ることができるということが「いつでも就職できる状態」の証明となり、就職活動の事実の確認もされることになる。つまり、何らかの就労・内職などをしたかのチェックがされる。もし何らかの理由で出頭できない場合はその理由を証明できるものが必要となる。が、認定日までの支給日数分の給付が先送りされるか支給されなくなる。

というわけですが、肝心のお金はいつ手に入るのかというと、これもまた退職理由によって異なり、受給資格決定の後でも待機期間や給付制限があったりしますから、会社都合の人で早くとも2週間以上、自己都合となると1~3ヵ月以上先のこととなります。

いずれも銀行振込ですから、支給日よりさらに数日かかります。




退職理由によって支給開始日が異なります

先はどもふれましたが、退職理由によって支給開始日が異なります。

これは、会社の倒産など会社の都合で職を失った人を救済し再就職の援助を行うため、会社都合で辞めた人はすぐに給付を受けることができます。

自己都合で辞めた人はそれと同列に扱うことを避け、3ヵ月の給付制限を設けられているのです。

ただし、自己都合の人でも第三者が認める理由で辞めざるを得なかった場合は、給付制限を受けずにすむこともあります。




失業給付の金額の計算方法

では、最も気になる失業給付の金額の算出方法を説明しましょう。失業給付(基本手当)を決めるのは退職者の年齢と被保険期間、および収入です。計算式は次の通りです。

失業給付(基本手当) = 基本手当日額 × 所定給付日数

基本手当日額は、離職前6ヵ月間の賃金(ボーナスや手当を除く)を180で割った数字(賃金日額)に給付率をかけて計算します。

給付率とは日額賃金の金額に応じて36の等級に分けられた係数です。すなわち基本手当日額は上限から下限まで36段階あるということになります。

この上限と下限の設定により、ものすごい高給取りの人もまたその逆の人も失業給付については、一定の枠内の金額となります。

所定給付日数は、退職者の年齢と被保険者期間によって90日から300日まで違います。

ただし、前にもふれましたが、受給期間は離職日の翌日から1年間と決まっていますので、手続きを遅れると所定給付日数の途中で期限満了でうち切られてしまいますので、注意してください。