転職

会社都合の退職でもすべて会社の言いなりになる必要はありません

リストラのあの手この手を知っておきましょう

リストラとは「リストラクチャリング(restractuaring)」の略、つまり「経営の再構築」というのが本来の意味なのですが、いまや経営状態が悪化したのを立て直す→組織の統廃合や縮小化→人員整理という図式が、いつのまにか一足飛びに、リストラ→退職させられた(またはクビになった)という乱暴な解釈ができあかっているようです。

 

ただし、経営が思わしくなくなったからといって、一気に首を切りに襲いかかってくるわけではありません。

たいていは新卒採用数の削減あるいは中止などから始まり、早期退職の優遇制度、関連子会社への出向、希望退職者の募集、退職勧奨、退職強要、労働条件の不利益変更や報復人事による退職への追い込み、解雇通知と、徐々に社員を辞めさせる姿勢(やり方)を強めてくるのです。

 

しかし、解雇通知を言い渡されない限りは、辞めたくなければ「ノー」と言えばよいのです。

会社は法律によって社員のクビをそう簡単には切ることができないことになっているのです。そのために、自主退職させようとあの手この手を使ってくるのです。

「辞めたほうがあなたにとってはいい」から「辞めないならこちらにも考えがある」という脅しになり、明らかに嫌がらせと捉えられる人事異動、ボーナスカットなど、退職を無理強いするやり方をしてきます。

しかし、会社から「辞めてくれないか」と言われたからといって、これがクビの宣告ではありません。慌てて辞める必要はないのです。




会社に無理にしがみつく必要はありません

会社が人員整理を始めたら、あるいは自分が人員整理の対象に入っていることが分かったらどうするか?というよりも、会社の経営がそういう状態になってしまっているということを考えて、これからどうするかを決めます。

 

会社を辞める気など全くないなら、毅然とした態度で断ればよいのです。ただし、報復人事など嫌がらせがあるかもしれないという覚悟が必要です。

いっぽう、これを機に転職しようというのなら、会社に対して合意ということになります。

この場合、自主退職であり、自発的離職ということになります。しかし、いわゆる個人的な理由による退職とは異なりますから、退職にあたっては優遇措置をとってもらえることもあります。

 

長い目で見て自分の人生にプラスになるように考えるべきです。

いまの会社の将来性はどうなのか、いまの仕事を続けたいのか、自分の家庭の事情は、転職するなら年齢的に大丈夫か、転職を好機として新たにチャレンジしていくエネルギーはあるかなどをよく考えてみてください。

少しでも転職が有利に進められるような交渉を

もし転職を考えているところに、会社側から希望退職者優遇措置が提示されたならこれほど絶好のチャンスはありません。

また、退職勧奨を受け、このままではこの会社の経営は危ないと思っているなら、さっさと勧奨に応じてもよいでしょう。

 

この場合、会社としては自主退職してもらいたいわけですから、「やむを得ず応じる」という態度を示しましょう。

「ちょうど転職しようと思っていたところ」などと言ったら、そのままポイと出されることになります。

「不本意ではあるが、自分なら転職してやっていけると思うので、会社のために辞めましょう」ということを伝えておくことです。

 

そして、希望退職者を募っている場合はたいていは退職金の上乗せや希望退職日の相談に乗ってくれたりしますから、自分の転職が有利に進められるように交渉します。

会社によっては優遇措置を取らないところもありますが、交渉に応じてくれるなら勧奨にも応じると、駆け引きを申し出るべきです。

会社のために辞めるといっても、転職は厳しい状況にあってその分の考慮はして欲しいということは言っていいのです。

 

退職金の上乗せと在任中の転職活動の容認

たいていの早期希望退職者の優遇措置では、退職金の上乗せ(何割あるいは何日分)とか、退職日までのまとまった日数を有給休暇扱いにして転職活動をしてもよいとしています。

会社から提示された条件が十分ならそれに応じてよいのですが、実際に転職活動をするのにそれでは足りないなら、その旨を説明して上乗せの要求をします。法外な要求でなく、説得力のある現実的な数字で申し出るべきです。

 

会社のために、退職・転職することになるのですから、そのリスクはできるだけ保証してもらうべきです。

ただし、すでに希望退職者が出ている場合は、前例での条件とその人たちの勤続年数や年齢、退職時の収入なども調べておいたほうがよいでしょう。

また、希望退職者が多い場合も個人的要求がきかないこともあります。

まずは、いきなり「はい」と手を挙げるのではなく、じっくり状況を伺ってから行動に移してください。

なお、離職票での退職理由は「会社の都合」としてあったほうが、失業保険の受給が早いというメリットがあります。

会社側に退職理由を会社都合として欲しい旨を伝えたほうがよいでしょう。